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あんず

2006.07.05(18:40) 107

杏

杏が手に入ったので、近々シロップ漬けにでもしてみようと思っています。
ところで、昔から杏はお薬として珍重されている果物でした。
特に杏の種子である「仁」を取り出して乾燥した物は「杏仁(あんにん)」と呼ばれ、せき止め、解熱作用、利尿作用の薬効があると言われています。

昔の日本では杏のことを唐桃(からもも)と呼んでいました。
平安時代の文献などにもこの杏の記載がされていて、この頃はやはり食用としてよりも、薬用としてのみ活用されていたようです。
杏:三才図
和漢三才図より

「杏林」というと、よく薬局や医療系の学校の名前などに冠されていますが、この由来は中国古代の医者で董奉(とうほう)という方のエピソードに基づいています。
董奉先生は、今からだいたい2000年程前に活躍したとされる人物で、当時の人達から名医として崇められていました。
この董奉先生は人格的にも非常に優れた方で、貧しい人からは報酬を取ることをせず、無料で医術を施していたそうです。
そこで、人々は診療の報酬の代わりとして董奉先生の家の周りに杏の木を植えるようになり、やがてその家の周りは広大な林の如くなっていきました。
董奉先生は、杏の実がなると、今度はこれをまた薬として人・患者の為に捧げました。
この事から、「杏林」という言葉は人徳に長けた医師を、はたまた医療に携わる者の心持ちを表す言葉として、今日まで継承されています。

この逸話を思い浮かべる時、杏を食べる際は、とても厳かな気持ちになってしまいそうです。
ちなみに僕は杏露酒(シンルチュウ)というお酒が好きなのですが、フルティーな味わいで割合飲みやすく、気がつくと杯を重ねてしまい、折角の厳かな気持ちがほろ酔いと共についつい忘れがちになってしまいます。
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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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コメント
これはまた勉強になりました。
杏林は、それほど素敵な名前だったのですね。

今回のブログのスタイル、すごく「す・て・き!」です。
【2006/07/06 10:10】 | 希彩 #- | [edit]
希彩さん、こんにちは。
これから夏v-26を迎えるということでハイビスカスを基調としたテンプレートにしてみました。v-136
杏林のお話ですが、お礼の杏の木を植えるにあたり、軽症の人は三株、重症の人は五株植えたと言われ、董奉が亡くなる頃には10万株の杏の木が生い茂ったとされています。
董奉先生がどれほど多くの人々に感謝されていたかが伝わるお話ですよね。
【2006/07/06 16:00】 | 青峰 #- | [edit]
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