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怒りと肺の関係

2006.09.09(16:36) 119

先日、下記のニュースを目にしました。

怒りっぽい人のは老化スピードが速い可能性

提供:WebMD

常に敵対心をもつ男性の機能は衰えが速い可能性を示す研究結果

Miranda Hitti
WebMD Medical News

Reviewed By Brunilda Nazario, MD

常に怒っている人のは老化が速い可能性を示す新規の研究結果が報告された。

「敵対心の感情がの健康に果たす役割は、詳細に検討する価値がある」とLaura Kubzansky, PhD, MPHらは『Thorax』8月31日号に記している。

Kubzansky博士はハーバード大学公衆衛生学部(ボストン)に勤務している。Kubzansky博士らは、男性670例を平均約8年間にわたり検討した。

試験開始時、男性は45-86歳(平均62歳)であった。全例がボストン在住であり、大半は白人であった。

まず最初に、男性は敵対心に関する50項目の質問票に回答した。この調査は、疑い深さ、憤り、皮肉った考え方、不信感に関するものであった。高スコアは、高い敵対心を示した。

これらの男性における敵対心スコアは7-37の範囲であった(平均スコア18.5)。敵対心スコアが高かった男性は、3分の1未満であった。

次に男性は検査を受け、3-5年毎に追跡調査の検査が実施された。

敵対心は肺に悪影響を及ぼすか?

最も顕著な敵対心が認められた男性では、試験開始時の肺機能が最も不良であった。また、これらの男性の肺機能は、性格の穏やかな男性よりも迅速に低下した。

肺機能は、加齢とともに自然と衰える。しかし、敵対心をもつ男性では、より急速に衰えたことが、本研究で示された。

敵対心をもつ男性には喫煙歴が多くみられた。しかし、喫煙について補正後も、結果に変化はなかった。

しかし一方、本研究は、敵対心が肺を傷つけることを証明していない。

敵対心に関する調査は、1度しか実施されていない。したがって、これらの男性の性格がその後に変化し、明るくなったかどうかは、明らかでない。

怒りを時々感じるのは、完全に正常な状態である。しかし、絶え間ない怒りの感情は問題であるかもしれない、と『Thorax』の論説でPaul Lehrer, PhDは記している。

Lehrer博士はニュージャージー医科歯科大学に勤務する。

正確な科学的機序はまだ明らかでないが、「絶え間ない怒りに伴う消耗と感情の乱れが、慢性的な調節不全、最終的には身体機能の悪化を招く機序は、容易に想像できる」とLehrer博士は記している。

つまり、絶え間ない敵対心の感情は、他の健康状態と関連付けられており、これによって肺に強い刺激が与えられている可能性がある。

本研究は中年以上の白人男性を主な対象としていたため、この知見が他の集団にもあてはまるかどうかは明らかでない。

Kubzansky, L. Thorax, Aug. 31, 2006; online first edition. Lehrer, P. Thorax, Aug. 31, 2006; online first edition. News release, BMJ Specialist Journals.

WebMD Medical News 2006. (C) 2006 WebMD



東洋医学では、精神の及ぼす作用によって蔵府に影響を及ぼすという見方をしています。
よく、「五臓六腑に染み渡る」なんて言葉を使いますが、この五蔵とは、肝、心、脾、肺、腎のことを言います。
そして、これら五蔵には五志といって、肝ー怒、心ー喜、脾ー思、肺ー悲、腎ー驚と言った具合に、それぞれに心理作用があてがわれています。
通常、過度に特定の感情に苛まれる時、その感情と対比する蔵が病的な状態となったり、またその逆にある蔵の働きが弱ってしまったり、高ぶりすぎることで、その対比する感情が表に出てしまう場合もあります。
この場合は一つの蔵の変化に限ったことですが、この五蔵はお互いに緊密な関連性を持って互いに影響しあっています。
この考えは、東洋思想には五行論と言って、木火土金水という五つの要素で、あらゆる事象を説明しようとする思想から由来しているもので、
木→火→土→金→水→木と回る循環を相生関係と言って、矢印の左側が、矢印の右側を養うような関係にあります。
また木→土→水→火→金→木と回る循環を相剋関係と呼び、矢印の左側が、矢印の右側を押さえ込むという、牽制し合うような関係にあります。
先ほどの五蔵をこの五つの要素に当てはめますと、木(肝)、火(心)、土(脾)、金(肺)、水(腎)となります。
これで見ると、「怒り」という感情は、直接的には肝という蔵に影響を及ぼすものです。
しかし、怒髪天をつくような激しい怒りだったり、長期にわたりこの怒りの感情に犯されてしまった場合、本来なら相剋関係の金(肺)→木(肝)と金の力に抑えられていたはずの木の力の抑えが効かなくなり、その力関係が金(肺)←木(肝)の様な逆流が、肺に悪い影響を与えてしまったということで、このニュースの内容を説明できるわけです。
近年はストレス社会とも言われ、仕事による緊張で木(肝)の力が高ぶりすぎることで、例えば、喘息を起こしたり、皮膚のアレルギーなどに見舞われている方も少なくありません。
東洋医学では、精神的な影響と肉体的な影響を同一のものとして捉え、均衡の崩れた五蔵バランスを整えることが治療の目的となります。
普段より、この五行バランスを上手に整えてあげれば、病気になりやすい身体の状態を是正することにもなり、いわゆる予防医学としての役割も担うことができます。
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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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