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陰と陽のお話し~日向と日陰~

2005.09.10(21:16) 13

陰と陽なんて言うとすごく堅っくるしい感じがします。
だからもっとかみ砕いて考えてみましょう。

以前にもお話ししましたが、元々東洋思想の成り立ちは、我々が生きている自然界に法則性を見いだして、それを生活に取り入れようとした所から始まったと考えられます。
人間はある時期、狩猟生活から脱却して、自ら土地を耕し、穀物などを生産することによって安定的に食料を確保できるようになりました。
それによって人口の数も次第に増えていくようになり、さらに恒常的に食料を生産し続ける必要に迫られるわけです。
そうした中で、如何に農耕によって効率よく生産性を高めるかが、課題になってくるわけです。
そうなると作物を育てる上で必要不可欠なのは、土と水そして日光です。
特に日光が当たる場所、当たらない場所によって、作物の育ち方に多大な影響を与えます。
今でも日照権の問題が取りざたされていますが、大きなビルが建ったら今まで日当たりが良かった所が急に暗くなって、洗濯物が乾かなくなったり、家の中が陰気くさくなったりして、住む環境ががらっと変わってしまい、住んでいる人の体調までも崩してしまうなんて事も良く耳にします。
住む上で、我々が日光というものに如何に影響され、恩恵を受けているかがわかるかと思います。
ここで“陽”という漢字を見ていくと左の「こさとへん」は阜(丘)を表しています。
そして“昜”の部分ですが、これは“日”の下に、下から高い所に昇る、もしくは高い所に達するという意味の“Т”という印が下に入り、これらの文字が変化して昜という字になりました。
そして左右の文字が合わさると、“日が当たる高い台地”を表すことになります。
それが派生して、明るいとか開くという意味を含む文字となりました。
次に“陰”という漢字では、同じように「こさとへん」は、丘を表しています。
右側の今と云ですが、“今”というのはこの陰という字の音符になっていて、この今が音符になっている字には、概ね中に含むという意味があります。
そして云というのは雲を表していて、日の光を遮るとか、水蒸気が立ちこめてうっとおしい様を表します。
結果、“日が当たらない大地”ということで、暗いとか閉ざされたといった意味になるわけです。

つまり、漢字の成り立ちから考えると、陰陽というのは、地上における太陽光がどういう状態であるかを表していることになります。
やはり古代人にとって日の当たる場所(日向)、当たらない場所(日陰)というのは、生活を営む(農耕を行う)上で重要な死活問題であったわけです。

さらに、今まで話してきた陰陽というのは、単純に日向と日陰といった対立して存在するものが組み合わさっているだけですが、この世の中は同じように対立するものがそれぞれに存在しています。
それは男と女だったり、表と裏、前と後というようなものなど、考えていけばきりがなくなりますが、それらを総括して、陰陽という枠に組み込んでいったのです。
ですから、陰陽というのは別に難しいことではありません。
全てこの日向と日陰のような真反対の異なる性質のものを、片や陽、もう一方を陰と言うふうに置き換えただけなんですね。
そうすると、この世界の物、出来事、変化をすべて陰陽で分けることも出来るわけです。
陰陽の考え方は医学だけでなく、風俗、習慣、政治、経済、天文学のあらゆる分野にも応用されています。
簡単に解説しようとしたんですが、何だか難しくなってしまいましたね・・・・。
このお話はもう少し長くなりそうです。
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