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塵却記

2008.06.20(21:37) 203

今、日本の抱える借金が膨大な額になっています。
日本の借金時計と言うのがあるのをご存じでしょうか?
メディアを通して、日本の財政は逼迫しているなどと言われても、果たしてどれくらい危機的な状況なのかいまいち実感の湧く感じはありません。
上にご紹介したサイトでは、日本が今どれだけの借金を負っているかを、嫌でも直視せざるを得ません。
まさに秒針を刻むが如く一秒間に約190,259円づつ、カウンターが回り続け、国の借金にドンドンと加算されているのです。
その速度で借金が加算されていくと、一日に約16,438,356,164円づつ借金が増え、年間では 約6,000,000,000,000円もの借金が新たに加わる計算になるんだそうです。
そして今刻まれている借金時計の目盛りは700兆円を優に超えています。
兆という単位など、あまりに大きすぎて、逆に実感が湧きません。
大金持ちの事を億万長者と言いますが、その億より先の単位というのは、個人が持ちうる貨幣単位としては想像がつかない領域になるのだと思います。
とあるアメリカの大富豪の総資産はおおよそ5兆円という話もありますが・・・。
しかし、その兆より上の単位となると、どんなものがあるのでしょうか?

江戸時代に画期的な算術書を記した吉田光由著の「塵却記」(じんこうき)という本の中にその単位の記述をみることが出来ます。
江戸のミリオンセラー『塵劫記』の魅力―吉田光由の発想江戸のミリオンセラー『塵劫記』の魅力―吉田光由の発想
(2000/02)
佐藤 健一

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それによりますと、
一(いち)          1
十(じゅう)         10の1乗
百(ひゃく)         10の2乗
千(せん)          10の3乗
万(まん)          10の4乗
億(おく)          10の8乗
兆(ちょう)         10の12乗
京(けい)          10の16乗
垓(がい)          10の20乗
𥝱(じょ)          10の24乗
穣(じょう)         10の28乗
溝(こう)          10の32乗
澗(かん)          10の36乗
正(せい)          10の40乗
載(さい)          10の44乗
極(きょく)         10の48乗
恒河沙(ごうがしゃ)     10の52乗      
阿僧秖(あそうぎ)      10の56乗    
那由他(なゆた)       10の60乗    
不可思議(ふかしぎ)     10の64乗 
無量大数(むりょうたいすう) 10の68乗
と言うように、0を68個も並べるほどの単位があります。
さらに下の単位に関しても記載がありました。
分(ぶ)           10のー1乗
厘(りん)          10のー2乗
毛(もう)          10のー3乗
糸(し)           10のー4乗
忽(こつ)          10のー5乗
微(び)           10のー6乗         
繊(せん)          10のー7乗
沙(しゃ)          10のー8乗
塵(じん)          10のー9乗
埃(あい)          10のー10乗
渺(びょう)         10のー11乗
漠(ばく)          10のー12乗
模糊(もこ)         10のー13乗
逡巡(しゅんじゅん)     10のー14乗
須臾(しゅゆ)        10のー15乗
瞬息(しゅんそく)      10のー16乗
弾指(だんし)        10のー17乗
刹那(せつな)        10のー18乗   
六徳(りっとく)       10のー19乗
虚(きょ)          10のー20乗
空(くう)          10のー21乗
清(せい)          10のー22乗
淨(じょう)         10のー23乗
阿頼耶(あらや)       10のー24乗
阿摩羅(あまら)       10のー25乗    
涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)10のー26乗
野球の打率で出てくる単位は、分厘かろうじて毛までですが、それ以下だとほとんど日常耳にすることはありません。
最終的に涅槃寂静までいくと煩悩の火を消えさった、安らぎの境地つまりは悟りに達すると言うことになるようですね。
一体これだけの単位を設定して何を測ろうとしていたのでしょうか?
昔の人の想像力というのは何とも壮大なものですね!

「塵却記」は、こういった数字に関するあらまし以外に、様々な計算問題が日常生活に関連させて出題するといった形式をとっているので、明治にはいるまで一般的な算術指南書として広く読まれていたそうです。

その中の「ねずみ算」と呼ばれる計算問題はなかなかユニークで

正月にネズミの夫婦がいる。この夫婦が正月に子を十二匹産む。親子合わせて十四匹になる。この十四匹が二月になれば七組の夫婦になって、それぞれ一組が子を十二匹ずつ産む。合わせて九十八匹になる。これが三月には四十九組の夫婦になって、それぞれの組が子を十匹ずつ産む。このように毎月子を産むとすれば、十二月の終わりには全部で何匹になるか?

答えは二百七十六億八千二百五十七万四千四百二匹
で7を12乗して2倍して求めるとあります。
ねずみ算


問題としては雄雌の割合が必ず1:1となって生まれるのを前提としていてかなり大雑把ではありますが、これはこれで数字の大きな計算を行うことで、算盤の練習としてうってつけだったようであります。
昔の算数とはいえ、なかなか奥が深く、読み物としてもなかなか興味深い本です。
それにしても、冒頭の国の借金もこれ以上ねずみ算式に膨らまないよう、何とか策を講じていかないといけませんね。

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