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漢字に見る病 ~うつ~

2008.07.18(20:43) 217

最近の気になるトピックスにこんなものがありました。

<常用漢字>文化審小委案まとまる 追加候補は188字
藤誰俺岡頃奈阪韓弥那鹿斬虎狙脇熊尻旦闇籠呂亀頬膝鶴匂沙須椅股眉挨拶鎌凄謎稽曾喉拭貌塞蹴鍵膳袖潰駒剥鍋湧葛梨貼拉枕顎苛蓋裾腫爪嵐妖藍捉宛崖叱瓦拳乞呪汰勃昧唾艶痕諦餅瞳唄隙淫錦箸戚蒙妬蔑嗅蜜戴痩怨醒詣窟巾蜂骸弄嫉罵璧阜埼伎曖餌爽詮芯綻肘麓憧頓牙咽嘲臆挫溺侶丼瘍僅諜柵腎梗瑠羨酎畿畏瞭踪栃蔽茨慄傲虹捻臼喩萎腺桁玩冶羞惧舷貪采堆煎斑冥遜旺麺璃串填箋脊緻辣摯汎憚哨氾諧媛彙恣聘沃憬捗訃

そもそも、常用漢字と言われても、一体何のことだろうと思ってしまいますが、文化庁のホームページを閲覧しますと、「一般の社会生活において現代の国語を書き表すための漢字使用の目安」とあります。
つまりは、多種多様な漢字が存在するが故に、それら漢字を各々が思い思いに使ってしまっては色々と不都合を生じてしまいます。
そこで公共性が高く、使用頻度の高い漢字を登録し、その漢字を皆で共通認識をもって使用するなら、分かりやすく、混乱を招かないであろうと考慮された結果、この常用漢字が設定されました。
ですので、我々の生活様式の変化や時代のニーズによっては、新たに加える必要がある漢字やほとんど使われなくなってしまった漢字などを、今回のように適宜抽出して改訂が試みられます。
言うならば、常用漢字はその世相を反映する鏡といった側面も持つのであります。

そこで新しく候補にあげられている漢字を見てみますと、その中に、まさに現代を象徴してか、“”と言う、一際画数の多い文字も盛り込まれています。
全29画もあり、書き順ですら定かでないこの漢字を、このように“”と小さいフォントにしてしまうと、ほぼ黒いモジャモジャにしか見えません。

と大きな文字で表記しても、なかなか複雑な形をしている為に、覚えるのもまさしく憂になりそうです。
今回このという漢字が、常用漢字の候補にあげられているのには、この日本でうつ病の方が年々増加しているという背景が強く影響していると思われます。
近年は、鬱病が、日本を取り巻く深刻な病気の一つになりつつあり、ある調査によると12歳以上のおよそ8人に一人がうつ病、あるいはうつ状態の可能性があるという報告もあります。
そもそも鬱という漢字は、“鬱病”をはじめとして、“憂鬱”、“鬱陶しい”、“抑鬱”、“鬱血”、“鬱積”など、マイナスなイメージとして使用されている語句が多くて、あまり好んで書きたいとも、特にお目にかかりたいとも思わない漢字であるかと思います。
では、これだけマイナスのイメージがつきまとう鬱ですが、そもそも、この漢字自体は、どのような条件下で生み出されたのでしょうか?

まずは、鬱という漢字を、分解してみますと
林(リン)+缶(フ)+冖(ベキ)+鬯(チョウ)+彡(サン)
と言った文字が組み合わさって出来ています。
この中で一番見慣れないのがと言う字ですが、これは香りの立つ草を、酒壺に漬けているという状態を指す形になります。
鬯
当時のお酒というのは、黒黍を原料としていましたので、器を表す「凵」に、収まっている「米」は黒黍の実であります。
黒黍を原料とするお酒は、とても原酒のままだと苦くて飲めたものではなかったようで、そこに香り付けの香草を漬けて飲みやすいように加工していたようであります。
そして、お酒をすくい取る為の「匕」、柄杓のようなものが合わさり、鬯と言う漢字になります。
横にあるはその発酵した酒気が立ち上る様を現し、で覆うことで、それらを密閉したことになります。
上にあるが、その容れ物になる瓶です。
そして、は、草木がこんもりと茂っている、または草木で満たされて、草いきれがムッと立ちこめる所、つまりはムンムンとなっている様子を表しています。
これらの漢字が合わさり、“”一文字で、密閉した瓶の中で、酒の匂いがこもり、ムンムンした芳香で満たされているとなるわけです。
そこから、こもる、ふさがる、むすぼれるなどと意味が派生し、気分が滅入り、ふさぎ込んでしまうと言った精神的な状況を表す際にも使われるようになりました。
東洋医学においては、精神の主座は五臓六腑にあり、これら五臓六腑に巡る気血の流れが結ぼれ、潤沢な気血の巡りが得られなくなってしまった時に、こうした精神的な鬱状態が起こるとしています。
日常、精神的な抑圧や心労、あるいは気持の動揺によって、感情が八方塞がりとなり、気持がこもってしまうという状態は、まさしく漢字の意味の鬱に当てはまっていると言えます。
常用漢字に鬱が候補に挙がるように、最近は治療室にも、鬱をはじめとした精神的な問題で鍼灸治療を行う機会が増えてきました。
しかし、心身を同一のものと捉える東洋医学では、こうした精神的な症状の改善こそが得意とするところです。
多くの人が鬱状態になる手前、必ずと言っていいほど、いつまで経っても疲れが抜けないとか、身体のだるさが翌朝になっても取れない日が何日も続いていましたと仰います。
しかし、その時は、特に仕事に支障はないし、日常生活も困らないと言うことで、何の対策もしない場合がほとんどです。
身体の症状と違い、気持ちに関する症状と言ったものは、最初はこれと言って目立つ症状というものはありません。
日常の些細なところで、例えば、最近あまり気が乗らないなぁ・・・、ちょっとした事ですぐにイライラしちゃう!、何だか少し気持ちがたるんでいるのかなあ、どうしても集中力が散漫になってしまうといったものであると、半ば習慣化していて、ついつい見逃してしまいがちです。
このようにして抱えている気持ちの積み重ねが、結果的に気持ちの停滞を起こし、鬱状態を招くことになります。
鬱積した感情の蓋を、たまに開けて心の風通しをよくする上でも、定期的な鍼灸治療を是非お勧め致します。

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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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