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大雨時行~雷様の降臨~

2008.08.29(21:01) 241

連日大雨が続いています。
集中豪雨

暦の上では処暑に入り、七十二節で言う所の天地始粛(てんちはじめてさむし)に辺り、日中の暑さの中でも朝夕は涼しく過ごしやすい陽気となって、もう秋へと足は向かっていると言われるこの季節。
確かに、ここ最近寝苦しい夜は感じないようになりました。Zzzz.....
暑さで途中目が覚めると言うことが無くなった分、昨夜の集中豪雨に驚き目を覚ましたなんて方も多いのではないでしょうか?
今日も、夜半から激しい雷を伴う大雨に見舞われ、何となく治療院の外を行き交う人や車も疎らに感じてしまいます。

暦で言うと丁度真夏にあたる大暑の期間中、七十二節の中に大雨時行(たいうときどきにふる)といった時期があります。
丁度、夏の熱気によって地気が蒸されて発達した積乱雲がもたらす夕立の現象を現しているのですが、今表で降り続く雨はそんな時期はずれな夕立を彷彿とさせるものです。
ちなみに夕立というのは、夏の季語で、それ以外の季節で同様の雨が降った際、これをにわか雨と呼びます。
また夕方に降る雨だから夕立と命名されたわけではありません。
突然降り出す雷雨や激しい雷雨の事を「彌降り立つ(いやふりたつ)雨」いいます。
これは、「雷様が下界に、お出ましになった。」という表現になろうかと思います。
この語句が省略されて「いやふりたつ」→「やふたつ」→「ゆふだち」となり、夕立という漢字はこの読みに対する当て字になります。

さて、雷様が降りてくれば、僕らは雷様にお臍をとられないよう、これを隠さなければなりません。
小さい頃、大人にそう諭されると、僕らは何の疑問も持たずに、「そりゃ~大変だ!」と身を屈めてはお臍を守るようにしていました。
この歳になっても、雷が鳴るとお臍の辺りにサッと手を置きたくなります。
雷がお臍に落ちる理由、実は今僕が携わる東洋思想に深い関わりがあるのです。
以前にもこのブログの中で、東洋思想は世界のあらゆる事象を陰陽五行で表現するとお話ししたことがあります。
その基本的な要素が木火土金水の五行と呼ばれるものです。
例えばこの五行で表されるものには、
○五畜:木ー鶏、火ー羊、土ー牛、金ー馬、水ー豚
○五穀:木ー麦、火ー黍、土ー粟、金ー米、水ー豆
○五季:木ー春、火ー夏、土ー土用、金ー秋、水ー冬
○五方:木ー東、火ー南、土ー中央、金ー西、水ー北
等、ザッと例に挙げただけでも、木火土金水の性質に、こういった配当が割り当てられています。

さらには陰陽五行には、木→火→土→金→水→木と言う流れで、左から右へ生み出される関係(相生関係)と言うものと、木→土→水→火→金→木と言う流れで、左が右を抑制する関係(相剋関係)と言ったものがあります。
つまり相生関係とは、木が燃えると火が生まれ、火が燃えた後には灰(土)が生まれ、土を掘ると金が採取され、金はその表面に水滴を生じやすく、水は木を育むと言った関係です。
相剋関係は、木は地面から養分を吸い取り、土は水の流れを堰き止め、水は火を消し、火は金属を溶かし、金属は木を切る斧となります。

これらのことを踏まえて、雷とお臍の関係についてお話ししますと、その中で、雷は木の性質を持つ自然現象になります。
そして、お臍というのは身体の中央にあり、その土の性質を持っています。
先ほどの相剋関係(抑制し、抑制される間柄)で言うと、木と土の関係は、木が土の養分を吸い取る関係にあります。
つまりは、木の性質を持つ雷は、好んで土の性質を持つお臍に落ちてくることになるのです。

実際、夏の夕立の後と言うのは、日中の暑さがスーッと遠のき、一時涼やかな風が吹き抜けていきます。
その時、スイカや冷たいものなどを飲むなり、食べるなりして、お臍を出して寝てたりすれば、それによってお腹が中と外で急激に冷やされ、空の雷と呼応して、お腹の方でもゴロゴロとなり出すなんて事があるかも知れません。
そう言った、雷と身体の関連も示唆した言い伝えなのかも知れませんね。

何にしても、雷は怖いものです。
最近では、パソコンをはじめとする電子機器が、落雷の影響でお釈迦になってしまったなんて話をよく聞きます。
僕も折角、打ち込んでいる夏休みの宿題が、落雷で吹っ飛んでしまうなんて事になりませんように。
くわばら、くわばら。
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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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