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無重力の世界

2009.08.24(23:01) 331

先頃、NASAと共同で宇宙ステーション内に日本独自の実験室を設置することに成功しました。
これから、この実験室を使った研究が数多くなされ、いずれ人類が地球という環境を飛び出し、その住処を宇宙に求めるようになる日の大きな礎となるやも知れません。
僕も小さい頃に見ていたガ○ダムのようなアニメに触発されて、未だに宇宙への憧れを強く持ち続けています。

さて、現実に目を向けて、その宇宙空間について考えてみると、宇宙は人が暮らすにはあまりに過酷な環境と言えます。
人にとって必要な空気、水はもちろん無く、有害な放射線や太陽風が降り注ぎ、特殊な防護服などを着用しなければとても宇宙空間で活動するなんて出来ることではありません。
さらにはそこは無重力の世界です。
この無重力の世界でひとしきり生活を送った宇宙飛行士達が、地球に降り立ってまず頭を悩ませるのが、骨の劣化であると言います。
通常1Gの重力が働く地球上では、骨というのは、日夜古い骨組織が溶け出し、新しい骨組織が次から次へと生み出されるという新陳代謝のサイクルによって成り立っています。
しかし、無重力空間においては、骨内のカルシウムやリンが尿中に溶けて排出されてしまったり、骨の溶解に比べ、新しい骨組織の新生が極端に遅くなると言われています。
結果、骨の密度は粗くなり、鍛え上げられた肉体を持つ宇宙飛行士達ですら、骨粗鬆症の状態となり、骨折の危険にさらされると言います。

東洋医学では、骨に関わる生理的な役割を担うのは、五臓六腑の内、腎の主りとされています。
この腎は、身体の一番深い所に位置し、その性質として、人体の気血、精を漏らさぬようしっかりと保ち続けようとする「求心力」をもった蔵であります。
この求心力をそのまま置き換えれば、体内の重力たる役割を演じている訳で、地球の重力はこの腎の求心力に大いに影響を及ぼしていることになります。
つまり無重力の世界では、この腎の持つ求心力の作用が弱まり、骨そのものの組成をも弱めてしまうと考えられます。
ちなみにこの腎は生命の根源を為す、先天の気を収めている蔵でもあるので、更に宇宙空間のような無重力状態で人が暮らしていくならば、人の成長や生殖に関わる部分にも何らかの影響が出てくるのではないだろうかと思うのです。

これから先、無重力空間を克服し、人類が宇宙へと住まう事になるようにするには、この腎の求心力をどのような形で保っていけるかがポイントになるのではないでしょうか。
果たして、僕が生きている間に宇宙に人が暮らせるという時代になるのでしょうか。
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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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