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反関の脉

2009.08.25(23:48) 332

先日、当院にいらしている方がご主人を連れて来院されました。
開口一番、「私の旦那、脈が無いんですよ。」と仰るので、早速左右手首の脉をとってみると、なるほど本来拍動しているはずの所に脉がありません。
通常、我々鍼灸師が脉を診るといった場合、身体の中でも脈の触れる所は沢山ありますが、まずは手首の橈骨動脈と呼ばれる動脈を診ることになります。
手首の脉診は、手のひら側で親指の付け根から手首に下ろしていくと橈骨茎上突起という骨の出っ張った部分がありますが、まずはそこに中指を当てて、あとは自然に手のひら側に人差し指を、肘側に薬指を当てるようにします。
人によっては身体の大きい人、小さい人、子供、大人と腕の長さは違ってきますので、体つきにあわせて三本の指の間隔を狭めたり、広げたり、場合によっては指一本ずつで見るなどと言うこともあります。
脉診は治療前、治療中、治療の最後まで身体の様子を伺う、欠かせない診断法の一つなので、どなたであっても、どんな症状でもまず脉診は行っています。

冒頭の方も、僕がいつも脉をとっているのを思いだして、家で何気なくご主人の脉を診た所、脉が触れなかったことに驚いて、とりあえず一緒に連れてこられたのだそうです。

最初に脉を診た時には、確かに所定の場所には脈は触れなかったのですが、改めて脉を診る指を手のひら側から少し手のひら側へとずらしてみると、そこにははっきりと脉を触れることができました。
これは、反関の脉(はんかんのみゃく)といって、橈骨動脈が少し手首の背面に寄っているだけなので、特に病気でも何でもありません。

稀にこうした反関の脉をお持ちの方はお見えになりますが、どちらか一方の手ではなく、両方とも反関の脉だったというのは珍しいかも知れませんね。

その事が分かって安心されたのか、「普通に生きているのに、脉が拍っていないから、てっきりゾンビと結婚したのかと思いましたよ~。」なんて笑いながら仰ってました。

それにしてもゾンビ扱いされるご主人もお気の毒様でした・・・・。
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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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