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眼精疲労

2009.08.27(14:46) 334

前回のブログは、目にいいとされるブルーベリーの話題でしたので、今回は目にまつわる話にしようかと思います。
最近は、パソコンの普及で一昔前に比べると長時間モニターを見続けるような、非常に目に負担を強いる環境となっています。
そんな中、言われるようになってきたのが「眼精疲労」という症状です。

よく混同されやすいのが、普段感じる「目の疲れ」と「眼精疲労」を同じものとして話されることがあります。

糸井素一・普天間稔著「眼の病気 Q&A」(保健同人社 2001年発行)の中 の「VDTと対策 ●OA機器による眼精疲労の対策は?」によれば

ディスプレー像を長時間、注視することによって、「眼が疲れる」「かすむ」「頭が痛い」などの症状を訴える人が多くなっています。しかし、このような症状が一定の休息をとることによって、比較的短時間に治る場合は、単なる眼の疲労です。
眼精疲労とは、視作業をつづけることにより、眼部、鼻根部、あるいは前額部の不快感、圧迫、頭痛、視力減退、めまい、吐き気などの不定愁訴をおこす状態をいいます。』


と定義されていて、一過性で単純に目の症状に限定されれば、「目の疲れ」と言えますが、「眼精疲労」となると、目の疲れが身体の他部位や精神的にも影響を及ぼし、それが長期的・慢性的に続く場合を言います。

さらには眼精疲労の漢字を「眼疲労」と間違えやすいので、こうした漢字の誤った理解も、目の疲れ=眼精疲労というように連想しやすい一因と言えるかも知れません。

普段、目のことを眼精なんていう風に呼ぶことはないと思いますが、この精というのは東洋医学の用語で、物体としての眼球に対し、精は見る力、機能を保障する動力源のようなものになります。
形としての眼と動力源である精が合わさって、見るという力を発揮することが出来るのです。

東洋医学において、目というのは肝の蔵と最も深い関わりがあります。

黄帝内経の目と肝の関係を表す箇所を引用すると、

東方青色、入通於肝、開竅於目、蔵精於肝。『素問』金匱真言論篇
~東方の青色は、人体に於いては肝に通じ、肝は目と密接な繋がりがあり、目の役割を果たす為の精は肝に蓄えられています。~

肝気通于目。肝和則目能辨五色矣。『霊枢』脈度篇
~肝気は目に通じています。肝が恙無く働いていれば視覚も明瞭となります。~

また肝というのは、東洋医学の生理では「肝蔵血」の役割があり、全身をめぐる血の調整を行っています。
つまりは視力というのは、この肝血によって維持されています。

長時間に及び、目を酷使してしまうとこの肝血を消耗することになり、結果として全身の血を調整する肝にそのダメージが及ぶことになります。
それが、眼精疲労のような全身に数々の症状が飛び火する原因となります。
その逆の場合もあり、肝にもともと弱りを生じた場合も、視力を保障する肝血が上手く行き渡らなくなることで同様に眼精疲労となってしまうこともあります。

また目は五蔵の精華と言われる器官でもあり、肝以外の蔵府の精気の状態も目に反映しています。
魚屋さんが新鮮な魚の見分け方として、目の状態を見る分かると言うように、我々の健康のバロメーターは目で測ることが出来ます。
昔から「目は口ほど物を言う」とありますが、これは身体の具合を見る上でも的を射た諺でと言えます。
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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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