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50周年記念円鍼

2009.09.02(21:10) 339

先々月開催された東洋はり医学会創立50周年記念大会で、参加者全員に配られた記念品。

50周年記念品

果たしてどんなものが出てくるのかと、蓋を開けるまでドキドキ、ワクワクしていました。
箱から出てきたのは、とても斬新な形をした円鍼でした。
50周年記念円鍼
鍼に馴染みがない方であれば、そもそもにして、これが鍼と呼ばれる代物だとは到底思えないかと思います。
しかし、これはこれで昔から語り継がれる九鍼の中の一つ“円鍼”という鍼になります。


『霊枢』九鍼十二原篇第一

九鍼之名、各不同形。
一曰鑱鍼、長一寸六分。
二曰員鍼、長一寸六分。
三曰鍉鍼、長三寸半。
四曰鋒鍼、長一寸六分。
五曰鍼、長四寸。
六曰員利鍼、長一寸六分。
七曰亳鍼、長三寸六分。
八曰長鍼、長七寸。
九曰大鍼、長四寸。
鑱鍼者、頭大末鋭、去写陽気。
員鍼者、鍼如卵形。揩摩分間、不得傷肌肉、以写分気。
鍉鍼者、鋒如黍粟之鋭、主按脉勿陥。以致其気。
鋒鍼者、刃三隅、以発痼疾。
鍼者、末如剣鋒、以取大膿。
員利鍼者、大如氂。且員且鋭、中身微大、以取暴気。
亳鍼者、尖如蚊虻喙、静以徐往、微以久留之而養以取痛痺。
長鍼者、鋒利身薄、可以取遠痺。
大鍼者、尖如梴、其鋒微員、以写機関之水也。

治療で用いる九鍼はそれぞれ名称と形が異なります。
1,鑱鍼(ざんしん):長さ一寸六分で、鍼の頭の部分が大きく、尖端は鋭くなっていて、
皮膚の表面にある余分な陽気を取り除くのに適しています。
2.員鍼(えんしん):長さ一寸六分で、鍼先が卵のようになっていて、これで肉の割れ目を撫でることで、肌肉を損なうことなく、肉の割れ目に滞っている気の通りを良くします。
3,鍉鍼(ていしん):鍼先が黍粟粒のような形状で丸まっており、皮膚を落ちくぼまさな
いように経脉にあてがい、気の流れを円滑に導きます。
4.鋒鍼(ほうしん):鍼先が矛のように三角錐のようになっていて、慢性的で頑固な病に
対して、この鍼を用いて刺絡をします。
5.鍼(ひしん):先端が剣先のようになっていて、でき物などに対して、これを切開し
て膿を出すのに用います。
6.員利鍼(えんりしん):大きくて馬の尻尾の毛のようで、尖端は丸い上に鋭い。鍼体(
鍼の中程)の部分は少し太めになっていて、荒々しい邪気をさばくことが出来ます。
7.亳鍼(ごうしん):尖端が蚊や虻のくちばしの様に細く、静かにゆっくりと刺し、皮膚
の浅い所で、しばらくの間留めておけば、気が補われ、痛みや痺れを取り除くことが出来ます。
8.長鍼(ちょうしん):尖端は鋭くて、鍼身は薄い形状となっています。深い所にある痺
れに対して用います。
9.大鍼(たいしん):尖端は棒状になっており、その刃先は僅かに丸まっています。関節
などに水が溜まっている所に、その水を取り除く為に用います。


古典にもあるように、その尖端の卵形の形状が忠実に再現されています。
さらに柄の方が五角形をしていて、機能的にも見た目的にも、珠玉の一品と言えます。
記念品を頂いてからこっち、治療院で日々使用しているのですが、来院されるめざとい子供達の間でも、「新しい鍼がある~!」とかなり興味を引くものになっています。

この円鍼を使って、皮膚の凹凸の激しい所などに軽く2,3回撫でるようにして滑らすと、たちまち皮膚の表面に艶が出て、そう言った凹凸が少しづつ平らになってきます。
そんな反応を一つ一つ確認しつつ、他にも色々と応用できそうで、今は自分の身体を使って、この円鍼で毎日遊んでいます。
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天長地久 ~長野県東御市から送る鍼灸師の日常~


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